こぶのなかのしる

観た映画のこととか、アナログゲームのこととか、色々と与太話して暮らしています

【映画】1917 命をかけた伝令

駄菓子屋で4000円分大人買いしたら横にいたちびっこに悪魔を見るような目で見られました。

 

悪魔ではないので、面白かった映画の話をしたいと思います。

 

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「1917 命をかけた伝令」

 

第一次大戦中、敵軍の罠を友軍に知らせるための伝令に任命された2人の兵卒が命をかけて戦場を行く勇姿をひたすらに追う、死神を抱きしめて走るロードムービーです。

 

戦争の陰鬱さや凄惨さ、主人公たちや戦場のドラマチックな趨勢や背景、という要素の描写を(存在しないわけではないにせよ)簡略化して、徹底的に「兵卒から見た戦場の緊張感」の生々しさを肌と耳でゴリゴリとあじわう作品だと思います。そこに限定して力を注ぎ切っていることによって、そのシンプルな緊張感は何倍にも、何十倍にも肌に伝わってきます。戦争って怖いね…

 

 

個人的に一番「これはいいなぁ」と思った要素なんですけど、この映画、ほとんど前提知識が要らないんですよね。

特に実在する戦争を取り扱った映画だと、それに応じた基礎知識が求められることもあり、それが準備されてない状態だと100%十全に楽しめないこともあります(もちろんそれは基礎知識がしっかりしてると200%以上最高に楽しめる、という特性の裏返しなんですが)

で、この映画はあくまでも「敵地を潜り抜けて友軍の陣地まで走る兵卒の、その瞬間の視点のみで語られる物語」なので、舞台である第一次大戦のこと、たとえばどのような戦況の推移で…どの国とどの国が…どういった兵器が…などといった前提無くいわゆる手ぶらの状態で映画を観に出かけられる気はします。

戦争ものの映画でこの気軽な手ぶら感はとてもとっつきやすいと思うのですよね。

 

ひたすらにシンプルなスリルを、それのみに集中して味わうことが出来る最高の映画なので、全人類観てほしいですね!

 

 

あと、ぼくが観たのは臨場感音響上映だったのですが、銃撃や爆発の臨場感というか生々しさが最高だったので、もしこの映画を観ようと考えている方がいたら、是非この臨場感音響上映をしているシアターをさがしてみてほしいですね…ぼくは観てる最中数回おしりがピョン!ってなりました。