こぶのなかのしる

観た映画のこととか、アナログゲームのこととか、色々と与太話して暮らしています

【映画】ラスト・アクション・ヒーロー

コンビニとかマクドナルドに寄るとハッシュポテトを頼んでしまう奇病にかかりました。

なので、面白かった映画の話をしたいと思います。

 

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ラスト・アクション・ヒーロー

 

魔法のチケットの力を借りた映画オタクの少年が、大好きなベッタベタアクション映画「ジャック・スレイター」の中に入り込み、テンションが上がりすぎて映画の中の世界を引っ掻きまわしているうちにドサクサに紛れて現実世界に出て行ってしまった悪役をスレイターと一緒に追いかけていく!

という、アクション映画あるあるを主軸にしたメタネタを最高級の素材と映画愛でお届けする最高のアクションコメディです。

「映画をメタった作品」という世界観の前提があるおかげで、映画オタクの主人公含めて登場人物全員がいわゆるコッテコテの台詞回しや映画あるあるな挙動を詰め込み放題なので、良い意味で「目新しさのないド王道なアクション映画」という下地が有効活用できるんですよね。

なぜなら人類は全員コテコテのB級映画の台詞回しが好きなので…(暴論)
マシンガンと葉巻で武装したやさしいハムレット王子の映画好きすぎる。

 

映画の中では無敵のスレイター(なぜならアーノルドシュワルツェネッガーなので)も、現実世界に降りてくると高所からの飛び降りも失敗する、車のガラス窓を割るだけで結構痛い(でも割れる)、銃を適当に撃ったら撃ったなりに全く当たらない、など、ここでも映画メタと現実世界のギャップが満載されていて面白いんですよね…それでもスレイターはアクション映画の登場人物ゆえに現実世界でもそこそこ頑丈なのがすごい(なぜならアーノルドシュワルツェネッガーなので)



映画の世界ではターミネーター2がスタローン映画になってたり、「『I'll be back』だろ、みんなそのセリフを待ってるんだ」とか「『アマデウス』でサリエリを演じてたからあいつは信用できない」とか、あちこちに1993年当時の名作映画ネタをこれでもかと注ぎ込んであるので、多分映画のことを知っていれば知っているほど、より一層楽しめるのではないかなーと思います。

(ぼくは名作映画ひとつとってもそこそこしか知らないので、その素養不足を勿体なく思います…くやしみ)


ほぼ全盛期ともいえる時期のアーノルドシュワルツェネッガー(この人全盛期超長いですけど)の圧倒的なビジュアルのカッコよさもそうなんですが、敵役のベネディクトもめちゃくちゃ作画が良いんですよね。義眼と紳士的なゲスさがあまりにもカッコいい…しかも吹き替えが小川真司…最高…


物語としてはコメディタッチなんですが、ラストの死にかけたスレイターのシーンと、そのあとのエンディングは普通に相当感動します。映画の世界と現実世界が交差する、という舞台のギミックが、映画全体でうまく使われているのを最後により一層、グッと感じられる素敵な結末です。コメディだから、やっぱりハッピーエンドで終わってくれるのが一番なんですよね。
スレイターは偏屈で短期で粗野だけど、アクション映画の主役だし、心の底からヒーローなんだなぁ…

シュワルツェネッガー作品の中では比較的知名度の低い映画ではありますが、さっくりした気持ちで楽しい映画が観たい!という時におすすめの作品です。
全人類に観てほしい…

 



スレイターの決め台詞「ビッグ・ミステイクだ」日常生活で使いたすぎる(使う機会はない)

 

ラストシーンの具体的な言及をちょっとしますので分けておきます。

 

 

 

 

分けました。

 

 

 

 

 

ラストの瀕死の重傷を負ったスレイターが映画の世界に戻るやいなや駆けつけた医者に「みんなで私をからかってるのか?こんなのかすり傷のうちにも入らない!」とブチ切れられるのが最高なんですよね…やはりスレイターのいる世界は「こっち」なんですよ。

そしてキャラクターとしての自我を越えて一人の人間になったスレイターがまたキューティー…かわいい筋肉(筋肉のある男はかわいいので)

あの魔法のチケットでの一連は、あの映画館のフィルムだけで起こった出来事なのかな。いろいろ考えたり、入ってみたい映画のことを考えると楽しそうですね。