こぶのなかのしる

観た映画のこととか、アナログゲームのこととか、色々と与太話して暮らしています

【映画】シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~

亀田のわさび柿の種、気が狂いそうになるほどおいしい…

 

気が狂ったので、面白かった映画の話をしたいと思います。

 

f:id:rakudachanbeam:20200205120031j:plain 

「シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜」

才能と能力自体は超一流だけど環境に合わせた妥協や周囲との協力が出来ない性格のためにその力を発揮できず燻っている「料理のできるダメ人間」と、超一流レストランで長年料理長を務めるもひどいマンネリに陥っている「超一流のボンクラ」が、そのお互いの異常に強い我によってガンガン衝突を繰り返しながら、最強のメニューを作り出して三ツ星審査員を倒す、ドタバタキッチンコメディです

 

ぼくはこういう「一芸だけは異常に秀でているけどその反動でたとえばほかの才能、社交性や人間性が台無しになってるダメ人間」がものすごく好きなので、この映画はたいへんツボだったりします。ジャン・レノもまたこの映画のような偏屈なロートルがすごく似合うんですよね。そんなやかましい性格の2人が自分たちの専門分野でドタバタコメディタッチでガンガン衝突するので、そりゃもう楽しくないわけがなかった…

 

物語の冒頭にはそこらじゅうにとっ散らかってたたくさんの厄介な材料が、最終的にひとつのお皿に盛りつけられた料理になるような、きれいに収束するストーリーと、

肩の力を抜いてラストまで一気に観られる気持ちの良い映画なので、全人類と全食材に観てほしいですね!

 

 

 以下ちょっとだけネタバレになる部分で大好きなシーンに触れてますので分けておきます

 

 

 

 

 

 

軽めのネタバレです。

 

 

 

料理ができるだけの 暴走機関車みたいな主人公ジャッキーが、婚約者の愛とわが子の誕生を受けて覚醒し、スーパーファイナルシェフ(???)に覚醒するシーンからの畳み掛けがとにかく最高なんですよね。ものすごくテンポが良くて濃厚、難題が次々にひっくり返っていき今までのカタルシスが一気に解放される気持ち良さ、これぞ娯楽映画…という感じです。悪役もきっちり成敗されてさらに倍点です

 

ラストシーン後のエンドロール、和解した2人が生放送の料理番組に出演する場面があるんですが(道中でも2人で出演してトラブってる)、あれだけうまいことやったくせに結局お互いの偏屈な部分で衝突して大惨事になってるのが、ぼくの中での「コメディのオチはそうでなくちゃ!」感あって最高です。この「上手くいかないという予定調和」が気持ちが良いんですよね。