こぶのなかのしる

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【映画】オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主

ブログの1発目の記事!さぁ気合い入れて何にしよう!みたいなことを少し思ったんですけど、そんな肩肘張って選んでも仕方がないので、順当に見たばかりの作品の話をすることにします。

 

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「オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主」

死者の姿、そして「死相」がバケモノの形で見えてしまう青年オッド・トーマス(本当はトッドという名前だったけど両親が役所の届け出で間違えたのでオッドになったらしい…)が、その死相のバケモノの大群を見てしまったことから、大規模な事件を予感して、その計画の阻止のために駆けまわる、という、輪郭はシンプルなホラー+サスペンス映画です。

(映画「シックス・センス」のフレーバーに何となく近いので、この辺観たことある方ならスッとイメージが入ってくるのではないかと思います)

 

いわゆるホラー・オカルトものではあるんですけど、その脚本や描写の構成はものすごくシンプルかつ丁寧で、後半のシーンが開かれるにつれ「ああ、なるほど、あの流れならこうなるよね」という納得とともに進めることが出来る、という作りになっています。サスペンス的に事件を追っていく物語ですが、きっちりと視聴者の心を揺さぶってくるシーンもあり、食べ応えも抜群です。

あと、ヒロインのストーミーの顔面の作画が非常に良い。素敵…しかもこの子も良い子なんですよ。

 

大量のむしさんやきもちわるい死相の化物、凄惨な死体、生傷がカジュアルに画面を飛び交ってくるので、この辺の刺激の強い描写が苦手な方は気を付けてほしいですね…まぁ…その辺が極度に苦手な方はこういうオカルトものあまり観ない気もしますが…

 

約90分という比較的コンパクトな長さとほど良い登場人物数、多少の描写のゴアさを除けばさっくりと観られる、とても良い映画です!

このブログを書いている段階ではAmazon primeで観られます!全人類と全死体に観てほしいですね…

 

あっ、あと、なぜかWikipediaには詳細なストーリーとネタバレが思いっきり載ってるので、観ない方がいいと思います。どうしてこんなことに…

 

 

ここから先は内容のネタバレを含んだお話になりますので、一応カットしておきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレです。

 

 

 

 

 

 

 

この映画は「オッドが見ている人間の姿が、オッドの視点だと生者か死者か判別が困難」というトリックでオッド本人と視聴者を揺さぶってくる、というワザを使ってきます。道中でも「生きてる人間だと思っていたがすでに殺されていた」というトリックがあるんですけど、それがラストシーン「恋人のストーミーはもう死んでいた」という結末の明確な布石になっていたわけですよね…ぼくはアホなので全く気付かなくてラストで「ヒエッ」となりました。ちゃんとそのヒントは出していたのに…

 

ただの「大事件が起こり、それを主人公が守り切った」という話で終わらせないビターエンド… ぼくは大好きです。オッドはとても、それはもうぼくから見ても好感度の高い良いヤツなので、それだけにこのエンドがおつらい。でもこの感情の揺さぶられが本心で言うと心地よい…