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ということで、面白かった映画の話をしたいと思います。
「MAY メイ」
人と交わることが苦手でうまく人間関係を作れず、子供の頃に買ってもらったたくさんの人形しか友達のいない主人公メイ。
友達や恋人を作ろうとしても距離感や付き合い方が致命的にぶっ壊れているせいで孤独感を拗らせてしまうのですが「さて、友達が出来ないのなら、美しいパーツを集めて私だけの最強オリジナル友達を作っちゃおう!!」という発想にいたり、それを実行に移すお話です。つよすぎる
主人公メイの顔の作画がとにかく良い(なぜなら顔の作画が良いので)不気味に整った顔にメガネ(重要)、病的な目つきを中心とした表情、若干骨ばって不健康そうな体つき、不安定でぐらぐらした所作、ぐちゃぐちゃの服装、ありとあらゆる不穏さを作り出しそこはかとない狂気を常に漂わせる、いわゆる「ヤンデレ」としては100点満点で7兆点くらいとれてるんじゃないですかね…?
あと個人的には、タバコ吸うのがめちゃくちゃへたくそなのがかわいい 8億点!
メイの作画以外にも、ちょいグロシーンが沢山出てくるんですけどどこか美しいというか魅力的なんですよね、なんなんだろうこれ。
床にこぼれたミルクに鮮血が交じり合うシーンなんか最高ですよ
肉体的なグロ要素と、ざわざわするような主人公の狂気、このへんが観る人をおそろしく選んでしまいそうな映画ですが、その要素が大丈夫ならばぜひとも一度は観てほしいですね。どこか薄暗い御伽話のような余韻が、最高に情緒深い…
全人類と全パーツ観てほしいです
以下少しだけラストのネタバレに触れます
ネタバレです。
この映画では、シリアルキラーと化したメイがパーツ(※パーツです)をかき集めて、最後には自分の眼球まで材料にして組み立てた「最高の友達エイミー(名前はMAYのアナグラムです)」が、ラストシーンでその(美しい)手で柔らかく彼女の頬を撫でるのですが、これがとにかく恐ろしく、でもなんだかやさしくて、観ていてなんだかよくわからないような奇妙な感情でいっぱいになります。なんだこれ…なんなんでしょう…
グロと恐怖感から一気にやさしさにベクトルが振れるので、それにともなって感情が揺さぶられるのが、なんとも独特な気分です
それまでの展開でいわゆるオカルト、ホラー的な描写は全くないので、これはもしかしたら現実ではなくて、追い詰められて狂気に陥った彼女が見た幻覚なのかもしれませんが、彼女の中ではまぎれもなく「そこにいる友達とそのやさしさ」なのですよね…
このラストシーンが、狂気も漂う物語にどこか御伽話のようにやさしいものをひとつ添えて美しいものに昇華してるのだと思います。すき(すきなので)
どうなんでしょう。彼女が救われてたらいいな…殺人鬼だけど…顔が良いから…