こぶのなかのしる

観た映画のこととか、アナログゲームのこととか、色々と与太話して暮らしています

【映画】キラー・メイズ

大人の全力を使って遊園地の迷路をフルパワー攻略して遊びたい…

 

迷路で遊びたいので、面白かった映画の話をしたいと思います。

 

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「キラー・メイズ」

冴えない芸術家崩れのデイブが彼女を驚かそう!と思って自宅のリビングに作ったダンボールの迷路(????) 中からデイブの声がするので探すために入ってみると、そこは異次元空間のように異様に広いダンボール製の巨大ダンジョンになっていて(この時点で何を言ってるのかわからないと思いますが、そうなので仕方ないんです)、その中で迷子になったデイブを探しながら、様々な仕掛けを切り抜け脱出を目指す、というハンドメイド大スペクタクル映画です。なんだそれ(なんだそれ)
 
 
 
 
…なんだそれ(なんだそれ)
 


この全編ダンボール製の広大なダンジョン*1の中を冒険する、というコンセプトとビジュアルの時点でどう考えてもこの映画が最強にしかなっていないわけですよ!大勝利ですよ。いやほんとにこれ新体験です

セットはチープな段ボール製の部屋と仕掛けばかりなので製作費としては低予算なのかもしれないんですけど、もうアイデアの一人勝ちです。壁や仕掛けが全部段ボールや紙などの「子供の工作素材」で出来ているのが面白くて、またこの映画の独特の不気味さや狂気を十分に醸し出しています。
ダンジョン内にはいわゆるギロチンなどのデストラップも隠されているんですが(段ボールで出来ているけど殺傷力はちゃんとある)、このダンジョン内で殺されたときに飛び散る血飛沫も、鮮血ではなく赤い紙テープで散らばる(???)という徹底ぶり…紙テープが飛び散って楽しげですが、ちゃんと死にます。
迷宮なので(???)ダンボールで出来たミノタウロスもうろついています
なんというか「子供の工作を大人が本気ででっかいダンジョンにしたらやってみたいこと」を思いついた端からこれでもかと詰め込んであるので、話の整合性とかバランスに関してはまぁ…ね!!
この安っぽいハンドメイド感が子供の頃つくったあの記憶を呼び覚まします。みなさんの脳内の子供たちは絶対これ観て「作りてぇ…」って思うはずです(断言)
 
 

ちゃんとメッセージ性もストーリーもある映画なんですけど、まずはこの異様で異質なビジュアルワークに抵抗がなければそれに触れることを目的にして視聴しても間違いはないと思います。人はめちゃくちゃ選びますけど、あまりにもオンリーワンすぎるので…全人類観てほしい…オススメです!

*1:外観は2畳くらいしかないんですが